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前途多難と思われた留学も半分を過ぎました。
彼も少しは英語や学校に慣れてきた様子です。
前期とはガラっとかわった後期の授業の様子を見てみましょう。

[ 1、留学開始編 ] [ 2、英語苦戦編 ]  [ 3、前期体験入学 ]
[ 4、高校生活編1 ] [ 5、日常生活編1 ] [ 6、後期体験入学 ]
[ 7、高校生活編2 ] [ 8、日常生活編2 ] [ 9、卒業編 ]

 後期のスケジュール表 [このページの目次]
 ★★

後期 (2月〜6月)
2nd Semester
科目名内容
1限
7:45-8:40
世界問題
World Problems
旧ソ連について。
2限
8:45-9:40
視覚伝達
Visual Communication II
写真やロゴの勉強。
3限
9:55-10:50
タイピング
Typing
タイプライターを使おう。
10:50-11:20ランチタイム
Lunch time
お昼やすみ。
4限
11:25-12:15
美術
Inc Drawing II
インクでお絵書き2。
5限
12:20-1:15
幾何学
Geometry
数学。
6限
1:20-2:15
スピーチ2
Speech II
もっと人前に出て話す。

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 1限目 「世界問題」World Problems
1990年2月〜6月 ★

前期に引き続き、12年生(シニア)必修科目の世界問題(World Problems)です。
前期は中東問題、そして後期はソ連(当時)について学びました。

「………………。」
苦手な授業はあまり覚えていないものです。
成績についてもあまり思い出したくないものです。

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 2限目 「視覚伝達2」Visual Communication II
1990年2月〜6月 ★★★

FILM 本来なら「アメリカ史」は1年間取らなければいけない科目です。
しかし、彼は「アメリカ史」に興味が持てないのと、難しいということで、他の授業と変えてもらいました。

その代わりにこの視覚伝達(Visual Communication)のクラスを取りました。

クラスの名前の通り、視覚にうったえる伝達手段について勉強するクラスです。
具体的には、まずカメラの仕組みを知ること、写真を撮影すること、現像することを学びました。
暗室に入って、フィルムを開け、現像液にフィルムを浸して、など行います。
撮影した写真を合成して作品を作ったりもします。

Memo その後、文字(フォント)を選んでポスター作ったり、名刺を作ったりと、重太好みの作業が続きました。
右は、A4サイズのメモ帳をデザインしたものです。
「面白いなぁ!!!」
楽しくて嬉しくて大量に作り過ぎ、使いきれず手元にたくさん残っています。
何はともあれ、アメリカ史よりやりがいもあり、楽しい授業であることに違いはありませんでした。

「ゲイタァ、1時間あげるから、何か日本を紹介してくれ。」
先生からの依頼で、特別に1時間もらって、お得意の折り紙講座を開講しました。

折り紙と言えば、鶴です。
前期、スピーチ1のクラスで鶴の折り方が難しかったため、 自分一人でみんなの分を作るはめになったにも関わらず、再チャレンジです。

「これでいいの?」
「次はどこを折るの?」
折り方が難しいにも関わらず、その折り紙講座は今回は大好評でした。
後から何度も「もう一度教えて!」と折り方を聞きにくる生徒がいたほどです。

「ゲイタァ、もう1時間あげるから、また、何か日本を紹介してくれ。」
さらにその後、文化や学校のシステムなどを紹介する、「重太の日本紹介講座」も開講しました。
漢字やひらがな、カタカナという我々日本人には当たり前の文字もアメリカ人には未知の文化です。
「俺の名前をカタカナで書いて!」
「私のも!」
みな、日本文化にも興味を示してくれました。
正にミクロレベルの国際文化交流親善大使の気分です。

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 3限目 「タイピング」Typing
1990年2月〜6月 ★★

TYPING Penuts style
当時、日本の中学、高校ではコンピュータに触れる機会などほとんどありませんでした。
ましてやタイプライターなど、日本人にはほとんど無縁の存在です。
一見、日本人には「全く不要」に思われるのが、この「タイピング」の授業です。

「近い将来、コンピュータを使ったりしてタイピングは必要になるだろう。」
重太はそう思い、このクラスを取りました。

「ホームポジションに指をおいて…。はい、タイプして! 『J』、『F』、『J』、『F』…。」
基本に忠実なタイプの練習がずっと続きました。
面白くもなんともない、苦痛のクラスだったと言えます。

しかし、重太の考えは見事に適中しました!
大学、社会人と進んで行く過程でコンピュータは彼にとってなくてはならないものになりました。
ブラインドタッチはお手のもの、タイピング練習ソフトでも高得点を連発です。
ミスタッチの多さには、この際目をつぶることにしましょう。

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 「ランチタイム」Lunch time
1990年2月〜6月 ★★

ランチタイムに、前期も後期も変わりありません。
ただ、一緒に食べるメンバーが少し前期と変わったくらいでしょうか。

「今日もよく食べるねぇ。」
彼は、相変わらず食堂のおばちゃんらに「大食い」と称されて毎日を過ごしていました。

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 4限目 「美術2」Inc Drawing II
1990年2月〜6月 ★★

A soldier
またまたインクとペンでひたすら絵を描くクラスです。

後期は雑誌の綺麗な写真をペンとインクで模写することに主眼が置かれました。
彼はクラスにある「ナショナル・ジオグラフィック・マガジン」をよく参考に絵を描きました。
綺麗な写真が多数掲載されているこの雑誌は、課題を忘れて思わず見入ってしまう程です。

右の戦士の絵も「ナショナル・ジオグラフィック・マガジン」のあるページを参考に描いたものです。

Shuttle, lift off
左のスペースシャトルの打ち上げのシーンも同様に「ナショナル・ジオグラフィック・マガジン」の写真を見ての作品です。

描いた絵の数枚は、記念にとホストファミリーにもあげました。


後期は、「アート トリップ」という課外授業がありました。
それはシアトルまでバスで行き、美術館や画材屋めぐりをするものです。
たまには学校を飛び出して、芸術にふれるというのもいいものです。

彼は友達のランスと二人でシアトルのパイオニア スクエア近くで昼食をとっていました。 すると、日本人の学生の団体が入って来ました。
「ここのトイレはレジで鍵を借りるんだよ。」
トイレの扉が開かず、困っていた学生に教えてあげました。
「ありがとうございます。」
重太は先程、トイレを使ったので知っていただけなのですが、ちょっと優越感にひたってしまいます。

「ありがとう。日本語、おじょうずなんですね。」
「…え?」
どうやら、彼は現地の人と間違えられたようです。
先程感じた優越感はあっという間に消え去り、なんだか複雑な気持ちになってしまいました。

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 5限目 「幾何学」Geometry
1990年2月〜6月 ★

前期と同様、幾何学のクラスは彼には楽勝のクラスでした。
86点満点のテストで110点をとったりと、相変わらず成績優秀でした。
(問題を全て解いてしまった人用に追加問題がおまけでついていて、満点以上を獲得できるのです。)

文系の彼が理数系科目で天才気分を味わうのも悪くないものです。
決して日本では味わうことのないことですから。

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 6限目 「スピーチ2」Speech II
1990年2月〜6月 ★★★★

スピーチのクラスは、アメリカの高校に行って一番アメリカらしさを体験できたクラスです。
とにかく、とても刺激的で楽しく、よいクラスでした。
担当の先生は前期と同じハーレイ先生です。
受講した生徒にいろいろなことを人前で話すよう明るく指導してくれました。

ある時は生徒達にかつらやスーツを着せ即興で演技をやらせたり、またある時は好きな映画についてどこがよかったか語らせたりしました。
パントマイムで体を使って演じることの大切さについて教わったこともあります。
生徒達も恥ずかしがることなく、それに応えます。
観衆としてもしっかり発表者のパフォーマンスを見て、評価をします。

◆喜劇、「シンデレ」◆
ある日、クラスで「シンデレ」という喜劇をやることになりました。
発表当日、彼はなんと狙ってもいないヒロイン役をいとめました。
そんな趣味はないので女装など生まれてしたことがありません。
胸にタオルを入れ、スカートをはき、カツラをかぶって、「シンデレロ」の完成です。
恥ずかしがりながら、ゆっくりとステージへあがります。
「かわいいー!」
「似合ってるぞ!!!」
観客のヤジにだんだんその気になってきた彼は、裏声を出して見事シンデレロを演じきりました。

「ゲイタァ、よかったよ!!」
「ふむ、女装も悪くないな。」
自分のその誉められない容姿を鏡で見なかった彼は、どうやら勘違いをしているようです。

日本の普通高校でも、「数学」や「歴史」、「心理学」や「絵や写真」の勉強をできます。
しかし、こう言った人前で何かを行い、それをみんなが評価する、と言う授業にはなかなかめぐりあえないでしょう。
わきあいあいとした雰囲気で行われるこの授業はアメリカならではのものでした。

紙芝居
◆紙芝居おじさん◆
留学生が多いこのクラスでは、各留学生に「自分の国について」語る機会が与えられました。
それを近くの小学校へ行ってアメリカの小学生達に披露するのです。
小さな文化伝導師になるわけです。

「私の国、ブラジルがどこにあるか、分かる人!」
黒板に大きな世界地図をはり、小学生に自分の国がどこにあるか訪ねる質疑応答スタイルをたいていの留学生はとっていました。

「いっちょ、絵でも描いたるか!」
彼は、お得意の落書き能力をフルに生かし、紙芝居を作って日本の昔話を紹介することにしました。
彼は「こぶとりじいさん」を上演しました。
この昔話は、いまやアメリカでも有名な日本の物語となっています。

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すべてに必死だった前半戦をおえ、アメリカの生活もいよいよ後半に突入します。
いろいろ楽しいイベントがめじろ押し!!
ちょっぴりいい感じのアメリカ生活になりそうな気配です。

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