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リユニオン編
アメリカ留学を終え、早10年。
遠い未来のことと思っていたリユニオン(同窓会)ももうすぐです。
10年ぶりに訪れるオークハーバーはどうなっているでしょう?
友達との感動の再会は果たされるのでしょうか?

[ 1、前編 ] [ ラスベガス L.A.編 ] [ 2、後編 ] 

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 リユニオンに参加する?
2000年3月 [横浜] ★

 
オークハーバー高校 1990年卒業生の皆さん

いよいよ卒業10周年のリユニオンが行われます!
8月4、5、6日にパーティー、ピクニックを開催予定です。
是非、参加して下さい!

2000年3月 幹事一同


Back to Oak Harbor
待ちに待ったリユニオン(同窓会)のお知らせ電子メールが来ました。
これに参加するため、この10年間生きて来たと言っても過言ではありません!

緑に囲まれた広大な地でのひととき。
世界中の友達と笑顔の語らい。
華やかなアメリカンスタイルのダンスパーティー。
あの輝やいていたアメリカ留学の日々が3日間限定ですが戻ってくるのです!!

「みんな8月のリユニオンには行くでしょ?」
留学仲間のリサ(ブラジル)、ハミャン(韓国)、アンドレ(イタリア)、そしてエルシー(アメリカ)にメールを出しました。

「夫の仕事の都合次第…。」
「仕事でどうなるか…。」
エルシー、ハミャンからは残念な返事が帰って来ました。
アンドレからは返事すらありません。

「……。 行くのやめようかな…。」
親しい仲間の少ない同窓会ほどさびしいものはありません。
それがわざわざアメリカに行ってまで参加する同窓会なら虚しさもひとしおでしょう。
10年間ずっと楽しみにしてきた同窓会が急にあまり期待できそうもないイベントに感じられてしまいました。


アメリカ留学
重太は1989ー1990までワシントン州のオークハーバーと言う地で1年間アメリカの高校で過ごしました。
(詳しくは『
アメリカ留学89』参照)

Oak Harbor 89

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 揺れる思い
2000年5月 [横浜] ★

「もちろん、リユニオンに行くよ!」
少し遅れてリサ(=ブラジル)からメールが来ました。
彼女とは留学中もよく行動を一緒にしましたし、留学後も日本やブラジルで会ったりしています。

知ってる友達が行くのが確定すれば、話は違って来ます!
5月2日、会費の50ドルを送り、リユニオンの参加意思表明をしました。
断念しかけたアメリカ行きが急に現実味をまして来ました。
 ●久々のオークハーバー。
 ●久々の海外の友達との再会。
なんだかリユニオンが少しずつ楽しみになって来ました。

「みんな、元気ですか?」
「会えるのを楽しみにしています。」
リユニオンのホームページ、掲示板の書き込みに1990年卒業生のコメントがたくさん掲載されるようになりました。
「留学生だった重太です。 リユニオンで会いましょう!」
重太も早速コメントを残すことにしました。

「……でもな。」
この10年、ほとんど使っていない英語力が1番の不安の種です。

「いや、きっと楽しいはずだ!!」
リユニオンは10年に1度しかないイベントです。
行きたい時にいつでもあるコンビニとはわけが違います。
今回をのがすとあと10年リユニオンは来ないのです!
楽しいこと、懐かしいことがたくさん待っているはずです。
あれこれ考えず頭をからっぽにして参加しましょう。

「ハーイ、ゲイタァ! 私のホームカミングのお相手さん!!」
思い掛けなく、ヘザーからメールが来ました。
留学開始当初、まだダンスパーティーに女性を誘う勇気などなかった重太に声をかけてきた女性です。
明るく元気な女性ですが横の身長はかなりのものでした。
パーティーの時、
一緒にとった記念写真は記念にしたくないシロモノとなってしまいました。

「……。 行くのやめようかな…。」
思い出したくない苦い記憶が彼の腰をまた重くさせます…。

Oak Harbor 2000

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 意外な伏兵
2000年7月 [横浜] ★★

「いたわよ、マラリア!」

重太は2000年6月に3週間訪れたケニア・マダガスカルから無事に帰ってきました。
そろそろ次の旅であるアメリカ同窓会出席の準備を始めようかと思っていた頃、発熱したのでした。
無事に帰って来たつもりが、実は全然無事ではなかったのです。

「マラリアは40度の熱が出て、ブルブルふるえが来るんだよ。」
「あなたのはマラリアじゃないんじゃない?」
海外生活の長い両親の診断はただの風邪でした。

「…でも、おれ、疲れで38度の熱を出すタイプじゃ無いぞ……。」
体が丈夫なのだけがとりえの彼です。
『意外な高熱』を不信に思い、次の日、病院へ行ってみると見事にマラリアと診断されてしまったでした。
(詳しくは
マダガスカル編=こちらへ。)
それも、放っておいたら命の危険もある熱帯熱マラリアだったのです!

「…これ、アメリカに行くな、ってこと?」
全く未知の感染症、マラリアにかかってしまった重太はリユニオン参加を直感的に諦めました。

「体が一番大事だもんな…。 仕方ないか…。」
しかし、病院でもらった薬を飲み、おとなしく寝ていたら数日後には熱はひき、それなりの回復をみせてしまいました。

「…あの、月末にアメリカに行く用があるんですけど…。」
次の診察の時、ダメモトで海外に行く話を持ち出して見ました。

「どうぞ、どうぞ。 行って下さい。」
「…え?」
「アメリカの方がいい薬があったりしてね。」
…意外にも医者からあっさり渡米許可が出てしまいました。

アメリカが、オークハーバーが彼を呼んでいるのでしょう、多分。
さぁ!
旅の準備を続けましょう!

Oak Harbor 2000

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 アメリカ入り
2000年7月23日 [→ ロサンジェルス] ★

7月23日。
夏休みを海外で過ごそうとする日本人で成田空港は満員御礼です。
そんな中にマラリアを克服した重太の姿もありました。

 :
 :
10時間の空の旅を終え、重太はロサンジェルス国際空港に無事到着しました。

「旅の目的は?」
「か、観光です。」
「滞在期間は?」
「や、約2週間です。」
「はい、よい滞在を!」
「あ、ありがとう。あ、あなたもよい一日を!」
久々のアメリカ本土上陸に緊張しながら入国審査も無事終わらせました。
ケニアで不安を感じた彼の英語もなんとか通じる様です。

「よかったぁー!! 俺の荷物、ちゃんと来たよぉ!!」
預けた荷物も無事に受け取ることが出来ました。
というのも、遡ること1ヵ月半前、ケニア旅行を開始した直後のことです。
預けた荷物が空港のミスで行方不明になり、重太はかなりつらい思いをしたのでした。

「いやぁ、本当によかった! よかったぁー!!」
荷物を普通に受け取っただけで大喜びです。

「…さてと…。 どうするかな?」
リユニオンは8月4日から、それまであと2週間もあります。
どうやらアメリカに早く着き過ぎてしまった様です。

「ベガスでも行くか…。」
適当に観光地をめぐって時間を潰すことにします。

それにしても、早めに来るにもほどがあります。
『計画的』という言葉は、彼には無縁の様です。

Oak Harbor 2000

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 ラスベガス、ロスアンジェルス編
2000年7月23日〜31日 [ ラスベガス、ロスアンジェルス ] ★

ラスベガス、ロスアンジェルス編はこちら!(別ページ)
ラスベガス、ロスアンジェルス編が終わるとこの下の項目『リユニオン編』<里帰り>に続きます。

※ 続けて『リユニオン編』をご覧になりたい方は、このまま下へスクロースさせて下さい。 ※

Oak Harbor 2000
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 里帰り
2000年7月31日 [→ シアトル] ★

「よし、行くか!」
いよいよこの旅の本来の目的地である留学の地、オークハーバーを目指します。
1週間のいきあたりばったりラスベガス放浪、ロスアンジェルス放浪
も終え、「観光客」から「里帰りする留学生」に早変わりです。

Space needle
ロスから2時間半のフライトでアメリカ北西部、ワシントン州、シアトル − タコマ国際空港に到着しました。
「俺はとうとう帰ってきたぞぉー!!」
到着直前、機内から見えたスペースニードル(写真、右)をみて、急に胸が熱くなりました。
10年前はあったキングドーム(野球&アメフトのスタジアム)はなくなっていました…。
たった1年間の留学をしただけなのに、あつかましくも重太はシアトルを自分の故郷にしてしまっています。

Washington State

「さ、さむい!」
久々訪れたシアトルは夏なのに肌寒い所です。
「こんな寒かったっけ?!」
本当に10年前にこのあたりに住んでいたのか、疑わしくなってきました。

Oak Harbor 2000

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 北へ、迷走…
2000年7月31日 [→ オークハーバー] ★

widbey島 地図
早速レンタカーでオークハーバーへ向かいます。
気分的には誰かに向いに来てもらいたいところでしたが、無理もいえません。
と、言うより、みな全米各地に散ってしまい、今はオークハーバーに住んでいない様です。

「………。ウォォ〜ぉぉ!」
日本とは逆の右側通行、左ハンドルに戸惑いつつ、なんとか車を走らせます。
「…やべっ、やべ!!」
角を曲がる度、左側を走ってしまいそうになるのがなんとも恐い、車の一人旅です。

なんとか右側通行にも慣れ、高速道路にのりました。
あとはひたすら北上するだけです。

シュッ、シュッ…
車線変更のため、ウィンカーを出そうとする度、ワイパーが軽快に動きだします。
アメリカの車はウィンカーのレバーとワイパーレバーの位置が見事に逆なのでした。
フロリダで犯したミスをここでも繰り返すお間抜けな重太です。

「…あれぇ、なんだか景色が違うなぁ。」
いくら北へ走っても見慣れた景色に出会えません。
10年前、ホストファミリーと何度かシアトルへ車で行ったことがあります。
地図などなくても余裕でオークハーバーへ行けるつもりでしたが、どうやらそうは問屋がおろしてくれないようです。

「なんだか、全然見慣れた景色がありません…。」
持って来たビデオカメラを助手席にセットしてレポートしながらドライブを続けます。

「なんで俺の車のナンバープレートをとってるんだよ!」
信号待ちをしている時、タンクトップで腕っぷしの強そうなおにいちゃんが前の車から降りて来ました。
「はぁ??」
ナンバーをとられると何か不都合なのでしょうか?
こちらの事情を説明すると、一言謝ってそのおにいちゃんは自分の車に戻っていきました。
わけのわからない人だったら、ズドン!と拳銃を発砲するなんてことも…。
後から考えると、ものすごく恐いシチュエーションです…。

「…すいません。…ここ、どこですか?」
「エヴァレットですよ。」
「エヴァレット??!」
数時間走って、訪れた町はまだ半分も来ていないところでした。
わけもわからない道を走り、どうやらかなり遠回りをした様です。

「全然、里帰りになってねぇよ…。」
この先がかなり思いやられます。

Oak Harbor 2000

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 留学の地へ、再び
2000年7月31日 [→ オークハーバー] ★★★

「タコベル*1がつぶれてるぅーーー!!!」
「スターバックス*2ができてるぅーーー!!!」
「ゴールデン・カロール*3がつぶれてる!!!」
「なんだ、このウォルマート*4って?!」
「こんな道、なかったぞ…。」

10年と1ヵ月と7日ぶりに訪れたオークハーバー。
変わってない景色ももちろんたくさんありました。
しかし、それより10年の時の流れを感じさせられるモノがそこらじゅうにあったのです。

「うっそぉ! ファイアーサイド*5がでかくなってる!!!」
極めつけは自分が住んでいた一角が拡張され、綺麗になっていることでした。

久しぶりにみた「我が家」の壁の色は茶色からクリーム色に塗り替えられていました。
「…まじかよ…。」
こんな小さな変化が妙に淋しいものです。
彼のホストファミリーはすでにここにはすんでいないようです。

夏休み中のため、みな旅行中なのか、町中に人がほとんどいません…。
なんだかちょっぴりゴーストタウン化してしまった感じがします。

「…本当にここ、オークハーバー??」
自分の住んでいた町がこれだけ変わっていると、なんだか複雑な気持ちです。
アメリカ北西部の片田舎なので、それほど変化はないだろうと思っていたのが間違いでした。
ここに来て、また「浦島太郎」気分を味わえるとは思ってもみませんでした。


*1 重太の大好きなメキシコ料理、タコスのファーストフード店。
*2 日本でもお馴染みのエスプレッソの店。
*3 食べ放題スタイルのファミリーレストラン。
10年前、重太はよく利用していた。
*4 全米チェーンの大型ショッピングセンター。安く日用品が買える。
*5 10年前重太が住んでいた家のあるエリアの名前。

Oak Harbor 2000
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 変わらないもの
2000年7月31日 [オークハーバー] ★

留学時代の友達、エルシーの計らいで彼女の両親の家にステイさせてもらえる約束になっていました。
重太と重太の昔のホストファミリーとはとっくに音信不通になっていて、彼らは多分オークハーバーにいないと思われたからです。

「シゲタです。 よろしく。」
「ようこそ、我が家へ!! くつろいでくれ!」
ダウンタウンでエルシーの父上と待ち合わせして、家に案内してもらいました。

オークハーバーでは、林に囲まれたところに住宅エリアが点在しています。
そのエリア内に家と家がゆったりと配置され、どの家にも大きな庭や駐車場があります。
もちろん家の中もゆったりしています。

皿洗い機、ドでかい冷蔵庫、大きな食卓、壁一面を覆い尽くす家族の写真。
どれもこれも重太のステイ先にもありました。
いろいろなモノが、10年前のホームステイを思い出させてくれます。

「………。」
庭に出てみると高い樫の木々が家を囲んでいます。
緑と水、どこまでも高く青い空。

「…うん、ここはオークハーバーだよ…。」
人工建造物によって変わってしまった景色もありました。
しかし、涼しい風のにおいは変わらずオークハーバーのままです。
なんだか、やっと心が落ち着けました。

「…さてと…。 明日からどうするかな?」
リユニオンまでまだ4日ほどあります。
どうやらオークハーバーにも早く着き過ぎてしまった様です。

「ひさびさ、高校でも見に行くか…。」
適当に思い出の地をめぐって時間を潰すことにします。

本当に、『計画的』という言葉は、彼には無縁の様です。

Oak Harbor 2000

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 ショッキングな再登校
2000年8月1日 [オークハーバー] ★★

「…………。 あれ……?」
10年ぶりのオークハーバー高校は「似て非なるもの」でした。

高校全体を囲っていた林は全て切り払われ、校舎や駐車場が前の道から丸見え状態になっています。
校門にあたる場所には新しい看板がたてられています。
ちょっと奥に見える体育館の横に四角い建物がくっついています。
メインオフィスのある建物も横に拡張されている様です。
ロッカーは黄色から青いものに変わっていました。



「………………。」
変わってしまったものばかり目に付き、懐かしい感情が全然込み上げて来ません。

サッカーをしたグラウンド
ダンスパーティー会場のホール
各教室…。

変わっていない所もたくさんあるのですが、感動の対象にはなりませんでした。
夏休み中で人のいない学校と言うことで、雰囲気が全くちがったからでしょうか?

「…あれ、これ、いつ開けるんだろう?」
廊下の一角に10年前に埋めたタイムカプセルを発見しました。
1990年以前の卒業生のタイムカプセルも並べて埋まっているのですが、どれも開けた形跡はありません。
リユニオンで開けるものと思い込んでいましたが、どうやら違う様です。

ここにくれば、自然と「なつかしぃー!!」という感情がドンドン沸き上がってくるものと思っていました。
しかし、意外にもあっさりしています。

「…おれ、本当にここに留学してたのか?」
自分の記憶すら疑わしくなって来ました。

「あの先生、おもしろいねー!!」
「何言ってるか、よくわかんないけどね。」
駐車場で車にのろうとしたその時です。
校舎の横から日本語で談笑する声が聞こえてきました。
夏休みを利用して、サマースクールに来ている日本の中学生か高校生の団体の様です。

「…………。 うそだろ……………。」
海外の有名観光地で記念撮影だけして超足早に次の場所へ行く『団体日本人観光客』に拒絶反応を示す重太です。
『自分だけの聖地』と勝手に思っていたオークハーバー高校で日本人学生の団体様を見る程、ショックなことはありませんでした。

Oak Harbor 2000

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 オークハーバー観光
2000年8月1日 [オークハーバー] ★

とりあえずオークハーバー高校を見終えた重太はひとり、オークハーバー観光へ出かけることにしました。
観光マップを片手に留学の地を改めてドライブしてみます。

昔からあるスーパーマーケット、セーフウェイの店内はそれほど変わっていませんでした。
しかし、「とうふ」や「こんにゃく」、「ごはんですよ」など日本食が増えた気がします。

おもちゃコーナー、文具コーナーには日本が誇る『ポケモン』で埋め尽くされています。
黄色い電気ねずみをどこでも見かけることが出来ました。
10年前、一世を風靡した『はちまきをした忍者亀』はどこへ行ってしまったのでしょう?

風車、公園、芝生、ビーチ…。
シティービーチ周辺もそれ程変わっていませんでした。

ダウンタウンも全体の雰囲気は変わっていません。
髪をぼさぼさに切る美容室はそのまま残っていました。

「あぁぁ!! タコベル、あるじゃん!!」
つぶれたと思っていたタコベルは、ちょっと場所が変わっていました。
これは重太には何より嬉しいニュースです。
当時、よく知らなかったリフィルサービスは今は実施していない様でした。

車があるだけで行動エリアが大きく広がります。
半日でオークハーバーの要所を回り切ってしまいました。
「高校時代、よく自転車であちこち行ったよなぁ。」
町もいろいろ変わりましたが、重太自身も車を運転できるようになったことは、以前と大きく違うところです。

Oak Harbor 2000

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 本当に、買えないスタジャン
2000年8月2日 [→べリングハム] ★★★

「そうだ、カナダに車で行ってみよう!」
寝る前にベッドの中でふとひらめき、次の日、早速実行に移しました。

「…これでいいのかな?」
今までセルフサービスでガソリンを入れたことなどありません。
多分、まちがいなく給油をすませ、オークハーバーを離れます。
ウィッビー島からアメリカ本土に再上陸し、ルート5をひたすら北へ進みました。

「ああぁぁ!! ここは!!!」
べリングハムという大きな街にあるショッピングモール、『べリズ・フェアー』が視界に入りました。
昔、よくホストファミリーや友達と来た思いで深き地です。
気がついたらモールの駐車場に車をパーキングしていました。

入口付近にファーストフード店が並び、食事ができるようになっています。
ここにも日本人中学生らしき団体がたむろしていました。
短期留学が旬なのでしょうか?

そんなことはお構い無しに、『あれ』を求めて重太はスポーツショップをハシゴします。
そう、『あれ』とは、留学時代に貧乏で欲しくても買えなかった『シアトルシーホークスのスタジアムジャンパー』のことです。

98年のハワイ
(『ハワイ98』に掲載予定)、 99年ペルーに行く途中でシアトル空港で探した時(『ペルー99』に掲載) では、場所や時間の都合で買えませんでした。
しかし、地元シアトル周辺のこの地なら売っていないはずがありません。

「うちにはないよ。」
「おいてないなぁ。」
なんと、こともあろうか、どこにもスタジャンを売っていません。
どうやら夏にジャンパーの販売はしていない様です。

「…………。 まじかよ……………。」
ここまでくると、誰かが重太にスタジャンを買わせないように裏で操作してるようにしか思えません。

Oak Harbor 2000

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 国境越え Canada
2000年8月2日 [→カナダ] ★★

『べリズ・フェアー』から車で更に北へ30分。
いよいよカナダとの国境へやって来ました。

料金所のようなところの前で大渋滞です。
「どこに住んでるの?」
交通整理をしているような人が話し掛けて来ました。
「に、日本です。」
「じゃ、行っていいよ。」
すんなり通してもらえました。
どうやら日本人というだけで顔パスの様です。

少し進むと、料金所のブースの様なところにやってきました。
「どこに住んでるの?」
「前にカナダに来たのはいつ?」
「どのくらいカナダに滞在予定?」
「何かを運んでくれって誰かに頼まれたりしなかった?」
「麻薬とか鉄砲とか持ってますか?」
いろいろ事細かに聞かれます。
日本人だから顔パスというわけがありませんでした。

さらに少し先で車をとめ、入国審査を行います。
ブースでもらった紙を持ち、受付に行きました。
そこで、ブースと同じ様なことを再び事細かに聞かれます。

「10年前に入国した時もこんなことしたっけ?」
昔の事はどうやらあまり覚えていない様です。

「はい、どうぞ。」
パスポートにカナダ入国の証、スタンプを押してもらいました。

「…さてと…。 これからどうするかな?」
このドライブの目的は「車で一人で陸路でカナダに入国する」ことだけです。
それ以降のことは全く考えていませんでした。
「………バンクーバーにでも行くか。」
アルゼンチンから帰国する際にも立ち寄り、 留学中も訪れたバンクーバーをとりあえず目指すことにします。

本当に、『計画的』という言葉は、彼には無縁の様です。

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 バンクーバー観光 Canada
2000年8月2日 [バンクーバー] ★★★

ルート99をさらに北に向かいます。
カナダに入ると速度表示が「マイル」から「キロメートル」になるのが日本人にはなんとも嬉しいところです。
そして、あっという間にバンクーバー市内に着いてしまいました。

ビル、人、車…。
バンクーバーはモノと人のあふれた大都会です。
片田舎オークハーバーでの運転に慣れてしまった重太には、なんとも運転しにくい街です。

「わざわざ駐車場代を払って見るところも時間もないか…。」
目的もなく、ただぐるぐると市内を運転し続けます。

「あぁ! ここはガスタウンじゃん!」
「お! スパゲティ−ファクトリーだ! 前にここで食べたことあるぞ!」
いつのまにか、昔も何度か来たことのある場所を無意識にめぐっていました。
地図もガイドもなく、よくもまぁ行けたものです。

Stanley Park アメリカ北西部やカナダでも夏が涼しいとは言え、日中の日ざしはそれなりに強いものです。
のどを潤すためにミネラルウォーターを車内に常備していました。
「………! やばい!!」
どうやら水を飲み過ぎた様です。
急にトイレに行きたくなってしまいました。
「…トイレの為に駐車代を払うのもバカみたいだし、でもトイレには行きたいし…!」
一人で葛藤しながら駐車スペースを探しますが、大都会のバンクーバーには田舎町オークハーバーの様に大きな駐車場はなかなか見当たりません。

「…いざとなったら…。」
車には一人しか乗っていないので、水を捨てペットボトルにしてしまう手もあります。
しかし、できればそんな未曾有の体験は避けたいところです。

「あれ! スタンリーパークに来ちゃったよ!」
公園内に駐車場はたくさんあるのですが、どれも料金制です。
自動販売機型のマシンに自己申告して料金を払うシステムの様です。

「ええい!!!」
とりあえず車を駐車し、人が多いところへ急ぎ足で向かいます。
トイレを見つけるのはさほど難しいことではありませんでした。

「…………ふーーーっ!!」
なんとか無事、用を済ますことが出来ました。
「…いやぁ、あぶなかった! よかった、よかった!!」
九死に一生を得た重太は満足して鼻歌まじりにスタンリーパークを後にします。
『小』をするのに、こんなに苦労したのは生まれて初めてでした。

Oak Harbor 2000

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 南へ、迷走… Canada
2000年8月2日 [→オークハーバー] ★

「いやぁ、満足、満足!」
行き当たりばったりのドライブで見たいものを見れてしまった重太はとっととオークハーバーへ戻ることにしました。

「…………、あれぇ??」
ルート99Aで南へむかってるつもりなのですが、なかなか見なれた景色が出てきません。

「…これは、ズバリ、道に迷っただろ…。」
直感的に南を目指していないことだけはわかりました。
地図もガイドもカーナビもないので自分がどこにいるのか確認すら出来ません。
従って、アメリカとの国境へ行くため、どっちへ向かったらいいのかわかりません。

last again... 何とかアメリカから来た道、ルート99へ戻ろうとしました。
『方向感覚はかなりいい』と思い込んでいる重太は、自力でなんとかなると思ったのです。
しかし、よく知りもしない土地では、そんなに話は簡単ではありません。
一つ角を曲がる度にどんどん遠くへ行っているような気になって来ました。

「…すいません、ここはどこですかぁ………。」
1時間ほど道に迷ったあげく、泣きながら近くのガソリンスタンドへ駆け込みました。

店員さんによると、『ルート99』と『ルート99A』では全然違う道とのことです。
「…全然違う道なら、もっと分かりやすい名前にしろよ!」
勝手に『ルート99』と『ルート99A』を同じ道と思い込んだことを棚にあげ、一人でブツブツ言っています。
そこで丁寧に国境までの道を教えてもらい、なんとかアメリカに再入国を果たしました。

そう言えば、
10年前もカナダからオークハーバーに戻る時も道に迷った気がします。
どうやら『陸路国境戻り』には何か因縁があるようです。
Oak Harbor 2000

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 リベンジなるか?
2000年8月3日 [クーペヴィル] ★★★

Oak Harbor 2000 10年前、17歳だった重太は知らぬ間に入ってしまったバーを追い出された経験があります。
(くわしくは、
こちらを参照。)
保護者とも言えるホストグランドペアレンツが一緒にいたのに、手痛い扱いを受けたのでした。

10年後、28歳になった重太はそのバーの前に来ました。
そう、「リベンジ」するためです。

「…………よし、行くか!!」(右 イラスト、1)
心臓の鼓動が8ビートから16ビートに変わります。
そして、静かに入口のトビラを開けました。

ガヤガヤ…………
 薄暗い店内。
 入口のそばにカウンター。
 壁際に並んだボックスシート。
 店の奥に見えるピュージット湾。
そうです、間違いありません。
10年前、重太が追い出されたのは確かにこの店でした。

「…………。」
重太は何も言わず、店の奥へツカツカと進みます。(右 イラスト、2)
ガヤガヤ…………
店内は騒がしいままですが、誰も重太の侵入を止めるものはいません。
海外では年令より若く見られがちの重太ですが、追い出されることはありませんでした。

「よっしゃぁぁーーー!! リベンジ達成!!!」
重太は心の中で大声で叫びました。(右 イラスト、3)
未成年ということで、足蹴にされ嫌な思い出ともこれでおさらばです。

「よし! リベンジ達成記念にビールでも一杯飲んでやるか!!」
しかし、ランチタイムの店内に空席はどこもありませんでした。

「…………。」
座る場所のない重太は、負け犬の様にすごすごと店を出て行きました…。(右 イラスト、4)

Oak Harbor 2000

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いよいよ10年間待ちに待った同窓会、『リユニオン』が始まります。

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 リユニオン編 [前編] 目次 

リユニオンに参加する? ………10年間楽しみにしていた同窓会の招待状が届く

揺れる思い ………リユニオンに行こうかどうか、悩む日々

意外な伏兵 ………リユニオンに行かせまい?とする見えざる力

アメリカ入り ………アメリカ本土に久々の上陸  → → → → → → → → (ラスベガス編はこちら

里帰り ………懐かしき地へ再び

北へ、迷走… ………レンタカーで留学の地を目指す

留学の地へ、再び ………10年ぶりのオークハーバーは…

変わらないもの ………オークハーバーの大自然

ショッキングな再登校 ………何か違う高校

オークハーバー観光 ………改めて留学の地を観光

本当に、買えないスタジャン ………シーホークスのスタジャンを求めて

国境越え ………ふと、思い立ちカナダを目指す

バンクーバー観光 ………車でめぐるバンクーバーの思い出の場所

南へ、迷走… ………オークハーバーに戻る途中…

リベンジなるか? ………10年前の嫌な思い出を払拭しに

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(c)2000 GC_Factory 背景:オークハーバー高校のマスコット、ワイルドキャッツ

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