
いよいよオークハーバー高校のリユニオン(同窓会)の日になりました。
この10年間、待ちに待ったビッグイベントがいよいよ始まります!!
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…そして、リユニオンへ ![]()
2000年8月4日 [C.P.O.クラブ] ★
「…………よし、行くか!!」
ラスベガス&ロスアンジェルス放浪、オークハーバー探索で時間をうまく潰し、いよいよリユニオンの時がやってきました。
もうすっかり乗り馴れたレンタカーを小気味よく走らせ、今晩の会場であるC.P.O.クラブへ向かいます。1990年6月の卒業式から10年。
日本の高校に復学し、大学で4年間過ごし、社会人として5年を過ごした日々。
過ぎてしまえばあっという間でしたが、その間、このリユニオンをどれだけ心待ちにしていたことか…。「みんな、俺の事、覚えていてくれてるかな…。」
「俺自身、みんなのこと、覚えているかな…。」
異国の地の懐かしい友達との再会は、期待と不安が入り交じったものでした。ようこそ、1990年の卒業生!!
会場の入口に大きな看板がかかげてあります。
「…………。とうとう来たんだ………。」
胸の鼓動はどんどん早まります。
ガチャ……
緊張の面持ちで会場のトビラを静かに開けます。ガヤガヤ…………
何やらやけに老けた男たちがカウンターでビールを交わしています。
10年で皆、こんなに変わってしまったのでしょうか?
あたりを見回してみても、見慣れた顔は一人もいません。
「……すいません。ここ、リユニオンの会場ですか?」
近くのウェイトレスに聞いてみました。
「あぁ、それならあの扉の向こう側よ。」
改めて緊張し直し、会場のトビラを静かに開けます。ガヤガヤ…………
そこは、スクールカラーの金色と紫色の風船で装飾されていました。
食事をするための丸机とイスがゆったりと配置されています。
その奥にはドリンクバーがありました。
壁には皆から送られてきた在学時や卒業後の写真が華やかに貼られています。
どうやらここが本当のリユニオンの会場の様です。
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さびしいリユニオン 2000年8月4日 [C.P.O.クラブ] ★
会場には、まだ少ししか人がいませんでした。先ほどの場所のおじさんたちよりは老けていない面々が揃っています。
しかし、一通りまわりを見回してみましたが、知っている顔はちょっと見受けられません。とりあえず受付を済ませることにします。
「ヘーイ、ゲイタァ!!」
「……カール! カールか!! 久しぶり!!!」
このリユニオンの幹事でサッカーチームのメンバーだったカールがそこにいました。「元気かい? いつ日本から来たの?」
「2週間前。ちょっと早く来過ぎちゃってさ。」
「2週間前?!」
「オークハーバー、すごく変わったね。」
「そうかい? 俺は町をそんなに見てないからどう変わったかあんまり知らないんだよ。」
「多分、俺の方がオークハーバーに詳しいぞ!」
「はっはっは!!」
アメリカの友達との再会もなかなかいいものです。「他の留学生は誰が来るかわかる?」
「君とリサしか連絡をもらってないよ。」
「そう…。 ケリーやジョアンは来る?」
「うーん、連絡もらってないなぁ…。」
アメリカ人の友達もみな各地に散らばり、それぞれの仕事で忙しくリユニオンに参加できない様です。
ケリーとは4年前、日本で会っていますが(別途掲載予定)、それ以降メールでのやり取りも途絶えてしまっていました。
ここで久しぶりに会えると思っていたのですが、残念です。
「エリック! 元気にしてたかい!?」
「ワ−オ! 久しぶり!!」
徐々に人が集まって来ました。
旧友との感動的な再会をそれぞれが果たしています。
「……………。」
重太の親しい友達はなかなか現れません。
もしかしたら誰も全く来ないのかも知れません。
どうやらさびしいリユニオンになってしまったようです。壁に貼られた写真だけが重太の相手をしてくれました。
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集う仲間たち ![]()
2000年8月4日 [C.P.O.クラブ] ★★
「あなたがシゲタね、わたしがマーケルです。」
「あぁ! マーケル!! 初めまして、重太です。」
マーケルはこのリユニオンの幹事でホームページやメールで重太にいろいろリユニオンに際して手助けをしてくれていたのでした。
高校時代にはお互い面識はなかったのですが、この数カ月のメールのやりとりで「知り合い」にはなっていました。「メールでは色々ありがとう。」
「いいえ。 今まで会ったことはなかったけど、あなたを知ってるって、なんか不思議ね。」
昔の友達と会うのだけがリユニオンではありません。
新しい友達と出会うことだってあるのです。
「シゲータァさん、オゲンキデスカ?」
「おぉ! ケヴィン! 元気?」
小さい頃、日本に住んでいた親日家のケヴィンが現れました。「元気かい? 名前は忘れたけど、留学生だったよね?」
「やぁ、ネイサン! 僕は日本からの留学生だった『シゲタ』だよ。」
「そうだ、そうだ! 日本から来たの?」
ホームカミングキングのネイサンと再会です。「わたし、あなたの事、覚えているよ。 クラスでペン回しをしてた人でしょ?」
「覚えててくれて、ありがとう!!」
ワールドプロブレムのクラスで一緒だったジョアンがいました。
何気なくやっていた日本人のお家芸『ペン回し』がこんな所で効力を発揮するとは驚きです。「え、あなた、日本からわざわざ来たの? すごいね!」
近くにいたなんとなく見覚えのある人が驚いてます。いろんなクラスで友達になった懐かしい顔ぶれがだんだん会場に集まってきました。
とりあえず、わざわざアメリカまで来て顔を出した甲斐はあったようです。
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再認識 ![]()
2000年8月4日 [C.P.O.クラブ] ★★★
「ハーイ、シゲチャン!!」
「リサ!! 元気かい?」
ブラジルからの留学生、リサも会場に現れました。
98年の冬、日本で会っているので(別途掲載予定)、余り懐かしい感じはしませんでした。
しかし、親しい仲間の登場は大歓迎です。
「ヘーイ、ゲイタァ、調子はどうだい?」
「ダンかい? え、君はチャック?」
リサのホストブラザーとその友達も一緒に登場です。「…なんか、みんなちょっとずつ年をとったみたいだなぁ…。」
「ゲイタァは背が伸びたみたいだな!!」
「我々は横に背が伸びたようだけどね。」
「ははっ!」
10年振りの再会、そして、もう普段の友達の会話が始まっていました。
「ちょっとやせたかい?」
「アフリカに行ってマラリアになってね…。」
「まじかよ!」
「わざわざマラリアになりにアフリカに行ったのか?」
「…まぁ、そんなところだね…。」
あいかわらずダンにはからかわれてしまいます。「あれって、マリオ?」
「うそぉ! 変わったなぁ!」
「あれはクリスティか。 全然変わってないなぁ。」
太った人、ヒゲをのばしてる人、眼鏡をかけるようになった人。
それほど変わっていない人もいましたが、大抵の人が身体的に大きな変化を遂げていました。
「あいつ、名前なんて言ったっけ?」
アメリカ人同士でも10年も会っていなければ、友達の名前を忘れてしまう様です。
途中からつけさせられた名札はとても有効なアイテムでした。
ふざけて名札をとりかえる輩が出てくるまでは。「今、何の仕事しているの?」
「昼飯はいつも一緒に食べていたよな!」
「スピーチのクラスでいっしょだったよな!」
久々会う友達とビールを片手にこの10年を語り、高校時代を懐かしむ…。
それぞれ環境や体の変化があっても、10年前高校生だった事実は変わりません。自分を知ってる人がアメリカに何人かいる。
自分と同じ記憶を持っている人がアメリカに何人かいる。
それがなんだかほんわかと不思議な感じです。
「…やっぱり、おれ、昔ちゃんと留学してたんだな…。」
最近なんとなく疑わしくなっていた自分のアメリカ留学の記憶をここに再認識できました。
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のんびりショッピング ![]()
2000年8月5日 [オークハーバー] ★★
リユニオン初日から一夜明けました。
重太は昨日ブラジルからオークハーバーに到着したばかりのリサとダン、チャックと市内観光に向かいました。「サングラスとカメラを買わなくちゃ!」
ブラジルのお嬢様はここぞとばかり、アメリカでのショッピングを楽しんでます。
「あと、ノートと、ペン、日焼け止めに、化粧品も…。」
「………。」
「………。」
「………。」
男3人衆はリサのショッピングをただ待つのみです。
「ねぇ、そのポケモンを買いたいのですけど…。」
「すみません、このファイル、違う色がありますか?」
「おれ、ここの従業員じゃないんですけど…。」
「…え? あ、ごめんなさい。」
暇を持て余してうろついていた重太にそこらへんの人たちが次々と話し掛けて来ます。
「ダン、俺ってここの店員に見える?」
「ははは! 見える、見える!」
「『ポロシャツ』に『チノパン』は『店員さんスタイル』だよ!」
このスタイルだと、店員と勘違いされるのも無理ない様です。「このはさみも必要ね…。 あと、これも買っておこうかな。」
「…………うそぉ。」
「まだ買い物してんの?」
リサのショッピングはまだまだ続いていました。
こんなにのんびりショッピングしていて、リユニオン2日目のパーティーに間に合うのでしょうか?
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華やかな夜、お粗末な奴 ![]()
2000年8月5日 [オフィサーズクラブ] ★★★
リユニオン第2夜はドレスアップしてのフォーマルなパーティーです。
卒業生だけでなく、自分の奥さんや旦那さんといった大切な人も同席できる、アメリカらしいものでした。
一人者の重太には、そんなことは全く関係ありません。「見て、あれ!」
「サムライだ!」
重太は、この日のためにわざわざ日本から持ってきた浴衣を来てパーティーへ参加しました。
オークハーバーの夜は特に肌寒いので、浴衣の上に濃紺の作務衣を羽織っての登場です。
ついでに扇子まで持っていったので、見た目は売れない若手の噺家です。
「ワ−オ!」
アメリカでは見なれないその衣装は、みなの注目の的です。
浴衣には大抵、下駄や草履、雪駄などを履くものです。
「1回履くためだけに、持っていくにはかさばるよなぁ…。」
という理由で重太は浴衣用の履物をアメリカに持って行きませんでした。
「アメリカ人には、わかりやしないさ。」
かわりに重太は黒いビーチサンダルを履いています。
なんともお粗末な足下です。
そもそも『フォーマルなパーティー』に『カジュアルな浴衣』という格好で参加すること自体、お粗末の様な気がします。
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ショータイム、スタート! ![]()
2000年8月5日 [オフィサーズクラブ] ★
丸いテーブルに座り、ビュッフェスタイルのディナータイムになりました。
「ゲイタァ! ひさしぶり!」
「べニース!! 元気?」
料理を取るために並んでいる最中にも、アメリカの旧友との再会を懐かしみます。
「いいね、その服。」
浴衣を見たべニースが言います。
「ありがとう。日本の夏のフォーマルな衣装だよ。」
こうやってゆがんだ日本人像が海外に植え付けられていくのでしょう。
「みんな! 10周年リユニオンへようこそ!!」
みんなのお腹が満たされた頃、JJとアイゼアが壇上に立ちました。
ウォォォォォーーーー!!!!
人気者二人の登場に会場内は大フィーバーです。
リユニオン2日目、ショータイムがスタートしました!
「みんな、見たかい? オークハーバーの変わり様!!」
「あぁ! なんだよ、あのウォルマートって!」
「道も家もたくさん新しくできてるし、びっくりだよな!」
「昔は黒人なんてほとんどいなかったのに、今はたくさんいるぜ! 俺の兄弟(ブラザー)がさ!」
ハッハッハ!!
アイゼアの黒人特有のトークが冴え渡ります。「みんな、10年前を覚えてるかい?」
「あぁ、10年前はマイケルジャクソンは黒かったんだぜ!!」
ハッハッハ!!
「当時の大統領が誰だか、覚えているかい?」
「スーパーボウルの優勝チームは?」
「アカデミー賞受賞作品は?」
二人の話題は10年前の流行りものに移り、みんなが高校生だった1990年当時を笑いと共に懐かしみます。
同窓会の夜はまだ始まったばかりです。
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オークハーバー・アワード ![]()
2000年8月5日 [オフィサーズクラブ] ★★★★
JJとアイゼアのトークはまだまだ続きます。「さぁ、これからはオークハーバー・アワードの時間だよ!!」
学生時代に珍事を起こした人を今更あれこれ表彰しよう、というものです。「授業をさぼってピクニックに行ったダグに『無料授業サボリクーポン券』を贈呈します!」
「いつも水泳チームでビリだったエリカに『最新型スイミングキャップ』をあげましょう!」
ハッハッハ!!
その人の昔の汚点を暴いてちゃかすように、いろいろな賞が与えられました。「10年前は恋人同士で、今は夫婦であるスミス夫妻に『夫婦円満の秘けつ』という本を贈ります!」
「遥かデンバーから車で来たネイサンには、帰り道迷わない様に『ロードマップ』を!」
「高校時代から今まで、10年間同じ車に乗り続けているエリックに『新車ガイドブック』を贈呈します!」
ハッハッハッハッハ!!
みんなの近況にもするどくメスを入れ、色々な人たちをおもしろおかしく表彰します。
「ゲイタァとリサ、いるかい?」
「??」
突然、重太とリサはJJに呼び出されました。
「この二人は10年前は留学生で、今回わざわざ日本とブラジルからこのリユニオンの為に来てくれたんだよ!」
ウォォォォォーーーー!!!!
二人は拍手喝采で壇上に迎えられました。「二人にはオークハーバーのあるウィッビー島をこれからも忘れない様に『これ』をあげちゃいます!」
アイゼアから『木彫りのウィッビー島』を手渡されました。
これはわざわざ日本からきた重太にはとてもいい記念品です。ワァァァーー!!!!
「みんな、どうもありがとう! 1200ドル飛行機代を払って来た甲斐がありました!」
ハッハッハッハ!!同窓会の夜はまだまだ続きます。
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懐かしのスライドショー ![]()
2000年8月5日 [オフィサーズクラブ] ★
オークハーバー・アワードの表彰も全て終わりました。
しばし、休憩の後、スライドショーが始まりました。
「うわ、みんな小さい!」
「あれ、遠足の時の写真だ!」
「キャー−−! 懐かしい!!」
懐かしさや共有の思い出から場内では拍手と笑い声が絶えません。
しかし、そこに写し出された写真は、『高校時代』のモノではなく、『もっと小さかった頃』のみんなの写真だったのです。「…………。」
もちろん、そこには重太の写真はあるはずがありません。
10年前の卒業直前にあったパーティーでもこんな状況がありました。
『1年かけてアメリカの高校生活にやっと入り込めたと思ったら、やっぱり自分は「よそ者」なんだ。』
当時はそう思わされたものです。
「…ま、1年間だけお邪魔させてもらった留学だから、しょうがないか………。」
この10年間で、重太もちょっとは大人の考え方ができるようになったようです。
その後、ダンスパーティーと化した同窓会の夜は延々と続きました。
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アメリカンサイズ ![]()
2000年8月6日 [シティビーチ] ★
リユニオンもいよいよ最後の日を迎えました。
オークハーバーのシティービーチで家族を含めてのピクニックです。
リユニオンの最後を飾るせっかくのピクニックなのにあいにくの曇り空。
北海道より緯度の高いオークハーバーは曇りだと、夏でも寒いくらいです。芝生の上では小さな子供達が遊んでいます。
同級生たちの子供なのでしょう。
「みんな、もうパパ、ママなんだなぁ。」
たくさんの小さな子供達を見ると、時代を感じてしまいます。
年をとった証拠です。
●口のサイズよりはるかに大きいサブマリンサンドイッチ。
●デカイ牛乳パックのような紙パックに入ったサラダ各種。
●人数の10倍はありそうなホットドッグ。
●アメリカンサイズのチップス各種。
●装飾されたバカでかいアイスクリームケーキ。
●コーラ、などの缶ジュース盛り沢山。
誰がこんなに食べるんだ、と言うくらいたくさんすぎる食事が机の上にありました。
「サイズも量もアメリカンだなぁ………。」
こんなちょっとしたことからも、大国アメリカを久々に肌で感じてしまいます。
日本ではとてもこうはいきません。食べきれなかった食事があの後どうなったか、ちょっと気になります。
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別れの時 ![]()
2000年8月6日 [シティビーチ] ★★★
腹一杯食べ、芝生の上でボールを投げて遊び、懐かしい友達と語りあい…。
ピクニックもあっという間に終わりの時間となってしまいました。
リユニオン3日間コースもいよいよ幕を下ろそうとしているのです。「わざわざ日本から来てくれて、ありがとうね。」
幹事のマーケルがわざわざ重太の所に挨拶に来てくれました。
「楽しかった、来てよかったよ!!」
来る前にあいつぐ親しい友達の不参加表明で、リユニオンに行こうかどうかさんざん迷いました。
しかし、実際に参加してみてとても楽しめたのは事実です。
みんなが自分を覚えていてくれ、陽気に接してくれ、楽しい時を過ごせました。
「日本にすぐ帰るのかい?」
「みやげは買った?」
マーケルと少し話していると、アイゼアやダン、カールたちも集まって来ました。
すぐ訪れる別れを惜しむかの様に、しばし雑談が続きます。
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「それじゃ、また!」
「あぁ、また『10年後』にあおう!」
「そうだよ! 『20年リユニオン』でな!」
そうです、2010年には卒業20周年リユニオンが開催される予定なのです。
今からその話題になるとは、なんとも気の早い話です。「それじゃ!」
「気をつけてな!」
「またね!」
そして、またオークハーバーで共に学んだ仲間たちと別れる時が来てしまいました。
お互い手を手をふり、友達が、そしてシティービーチが遠くに離れていきます。
またそれぞれ自分の生活に戻り、再び集い、一瞬を共にする。
「人生なんてそんなことの繰り返しなのかもな…。」
妙な悟りを開いた重太でした。
…………こうして10周年リユニオンは静かにおわりました。
そう言えば、メールで来ると言っていたヘザーはとうとう現れませんでした。
自慢できない記念写真をとった人と会わないで済むなら、それにこしたことはありません。
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最後の夕食会 2000年8月6日 [オークハーバー] ★
「よし、俺が腕をふるってやる!!」
リユニオンが終わった夜に小さなパーティーをしようとダンが重太とリサ、それにチャックを招待してくれました。まだ夕食までは時間があるので、『スペースカウボーイズ』という映画を見ることにしました。
昔、宇宙を目指したじいさま方が宇宙へいって一仕事してくる、SFムービーです。「はは、この映画館は変わってないな!」
久しぶりにオークハーバーの映画館を訪れました。
変わらずにあるものが無性に嬉しく感じられます。
映画を見終え、アルバートソンという新しく出来たスーパーで食材を買い、ダンの家に向かいます。
ダンが料理をしている間、みなでテレビを見ていました。
「あああぁぁ!! 『シンプソンズ』じゃん!」
「あぁ、まだやってるぞ!!」
重太の大好きなアニメ、『シンプソンズ』がまだ放送されていました。
10年前、良く見た番組が変わらずにあることが無性に嬉しく感じられます。「どうだ、ゲイター? うまいだろ?」
「いや、まじでうまいよ!」
彼のつくったラザニア&シーザーサラダは本当においしいものでした。
聞くところによると、彼は数年間、レストランで働いていたそうです。
なるほど、納得できる味でした。「今度、イタリアに行って、アンドレにラザニアの作り方を教えてやれば?」
「ハッハッハ! いいな、それ。そうするか!」
リユニオンに現れなかった彼は今頃何をしているのでしょうか?
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『じろおむんど』披露 2000年8月6日 [オークハーバー] ★★
「ゲイタァのウェブサイトを見ようぜ!」
ダンの作ったおいしい料理を満喫した後、『じろおむんど』を見ることになりました。「なんだ、全部文字化けしてるぞ。」
「英語のページはないんだよ。」
日本語フォントを搭載していないコンピュータでは日本語は正しく表示されませんでした。
「そうか、でもイラストは見れるな。」
「これはどういう状況なの?」
ダン、リサたちが各イラストについて質問して来ます。
「アンドレがスピード違反で捕まった時のことだよ。」
「はっは! そんなことあったのか?」
「このチケットをもらってるのがアンドレ?」
「はっはっは!」
イラストだけでも通じる部分もある様です。「はっはっはっは!!! これいいな!!」
タイピングのクラスのイラストを見て、ダンがバカ笑いをし始めました。
パロディーや一発ネタがアメリカ人には結構受ける様です。「シゲチャン、このタイトル、どう言う意味?」
リサにタイトルの『じろおむんど』の意味をきかれました。
「へ? これって、ポルトガル語だろ?」
「………うーん…。」
ブラジル人のリサに『じろおむんど』というポルトガル語が通じないようです。
『わたしが世界をまわす』という一般的でない表現がわかりにくいのでしょうか?
これはタイトルを変えた方がいいということなのでしょうか??「…はは、ま、いいじゃん!!」
音楽の一タイトルからとった名前です。
ここは笑ってごまかし、大目に見てもらいましょう。
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恩師に会いに 2000年8月7日 [オークハーバー] ★★
「シゲタ、リサ、元気だった?」
「せんせーい!」
「お久しぶりです!!」
高校時代、スピーチのクラスの担当だったハーレイ先生と10年振りの再会を果たしました。
先生は昔から全然変わった様子がありません。
「あぁ、確かにいつだかこのうちにお邪魔しました!」
ソファーやベランダの様子もいつだか留学生みんなでお邪魔した時と変わっていませんでした。
なんだかちょっとホッとします。
「この10年間、どうしていたか、話してくれる?」
昔の授業のように優しくひとり一人に耳を傾けてくれます。
さすが、スピーチ(話し方)のクラスの先生です。
話す人が話しやすいように場の雰囲気を持っていく『さりげない司会進行振り』になんだか感銘を受けてしまいます。重太もリサもそれぞれの10年間、他の留学生とメールでやり取りしていること、3日間のリユニオンのことなどを話しました。
「そう、みんな元気そうでよかったわ。」
ハーレイ先生は、昔通りの穏やかな表情で二人の話をしっかり聞いてくれました。
そして、3時間はあっという間に過ぎていきました。
「先生、会えて良かったです!」
「私もよ。来てくれてありがとうね。」
「また10年後に!!」
懐かしき恩師との再会は、なんだか心が暖まるひとときでした。
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そして、またオークハーバーを去る時が近付いて来ました。
リユニオンからの帰国編へ
リユニオン編 [後編] 目次
・…そして、リユニオンへ ………単身、同窓会会場へ・さびしいリユニオン ………親しい友達が来ない同窓会
・集う仲間たち ………懐かしい面々との再会
・再認識 ………留学時代のことをいろいろ思い出す
・のんびりショッピング ………リサのお買い物中のハプニング
・華やかな夜、お粗末な奴 ………フォーマルなディナーパーティー
・ショータイム、スタート! ………同窓会のメインイベントが始まる
・オークハーバー・アワード ………おふざけ表彰式
・懐かしのスライドショー ………10年前にもあったスライドショー
・アメリカンサイズ ………消費社会の起源、ここにあり
・別れの時 ………別れ際に思うこと
・最後の夕食会 ………おいしいラザニア
・『じろおむんど』披露 ………本サイトのタイトルに物言いが…
・恩師に会いに ………心暖まるひととき
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