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メキシコからの帰国
長かった2週間のメキシコ旅行もついに終わりの日がやって来てしまいました。
重太たち3人は、フライトの都合上、アメリカのダラスに一泊することになります。

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 ダラスにて
[ダラス] 1997年9月26日 ★★★

いよいよメキシコを離れる時が来てしまいました。
カンクンを1:30に発ち、3:30にアメリカ合衆国、テキサス州、ダラスに到着です。
ここはケネディ大統領が暗殺された地で有名です。
そんなことは彼らの旅には一切関係ありません。

「明日のフライトは朝早いから、空港の近くに泊まろう。」
うるびーの適切な判断が下されました。
「町へは行けへんの? ちぇっ…。」
夢のアメリカの地へ初入国したトシやんが悔しそうに言います。

とりあえず、空港近くのモーテルに腰を落ち着けました。
まわりにはレストラン、コンビニなど一切ないありません。
「デリバリーでも頼もうか?」
うるびーの適切な提案で、中華料理のデリバリーを頼むことにしました。

「…え? はい、このセットと…。 え? あ、はい。」
重太が電話で注文します。
「頼めた?」
「…多分。でも…。」
スペイン語の旅に慣れてしまったからでしょうか?
「…相手が何を言ってるか、よく聞き取れなかった……。」
電話で英語を聞き取れず重太は大きなショックを受けていました。
あの
10ヵ月におよんだアメリカ留学で一体何を学んだのでしょう…。

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 アメリカでの一夜
1997年9月26日 ★★

数十分後、デリバリー中華が届きました。
「(………ほっ。よかった。)」
一応注文通りのものが届いている様です。

「すっごい量やなぁ…。」
トシやんが驚くのも無理がありません。
とにかく、たくさんの量の食事が運ばれてきました。

「………あ、ここはアメリカだった…。」
アメリカ生活経験者のうるびーも重太もアメリカのデリバリーの量が多いことなどすっかり忘れていました。

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「………もう、食えん!!」
とりあえず腹はおもいっきり満たされました。
その後はテレビを見ながらくつろぎます。

「おぉ! シンプソンズはまだやってるんだ!」
7年前、留学中に見ていた重太が大好きなアニメ番組はまだ放送されていました。
『Married with Children』というコメディーもです。
「懐かしぃなぁ…。」
自分が知っている番組を見るということは、内容がよくわからなくてもとにかく嬉しいものです。

「…アメリカだなぁ…。」
食べ物の量、デリバリースタイル、言葉、テレビ番組、…。
これらによって、アメリカに来ていることを実感させられました。

「……すっげぇ…。…モザイク無しの無修正だよ!」
その手の番組もあけっぴろげな放送をしています。
「…アメリカだなぁ…。」
改めて、アメリカに来ていることを実感させられます。

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 日本ヘ帰れるか?
1997年9月26日 ★★★

「…うそぉ!!」
「まじかよ!?」
次の日、早めに空港ヘ行ってチェックインしたのに、チケットが発行されません。
10名もダブルブッキング(予約重複)しているから、とのことです。

「どなたか、明日のシアトル経由の便をご利用いただける方は…。」
ロビーではこのフライトを譲ってくれる心の大きなボランティア(立候補者)を求めていました。
「これ以上、会社を休めないよ…。」
必要以上に有給をとって来た重太に心の余裕はありません。

「どうしてもこの便で帰らないとならないんですよ!」
必死にうるびーがカウンターで交渉を続けます。
全く最後まで頼りになるやつです。

「わかりました。席が3人とも離れてしまいますが、構いませんか?」
「この便で帰れればいいです!」
うるびーのねばりが利いたのか、なんとかギリギリ最後に搭乗することが出来ました。

それにしても10名もダブルブッキングとは、アメリ○ンエアラインもやってくれます。

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 リッチな空の旅
1997年9月26日 ★★★

「14E、14E、14E…。」
ギリギリ最後に飛び乗れた飛行機で自分のシートを探します。

「まじかよ!!!」
そこは、なんとビジネスクラスのシートだったのです!
「やったな!!!!」
「ラッキー!!!!」
少し前の方でうるびーとトシやんがガッツポーズをしています。

「ゆったりぃ〜!!」
座席の幅は、ヒップにゆとりのある人でも余りそうなくらい贅沢なものです。

RELAX!
「なんだ、これぇ〜!!」
フットレストというものがイスの下からせりあがり、前に伸ばした足を支えてくれます。

「うぉぉぉ〜!!」
リクライニングはほぼ水平に倒れます。
フットレストとあわせて使えば、これはベッドの様なものです!

前後の座席との間隔がかなりあります。
「いっくらでも好きなだけ倒して!」
エコノミークラスではちょっとでもムカつく前席のリクライニングもビジネスクラスでは大歓迎です。

「いいねぇ〜!!」
頭の後ろの部分は内側に折り曲がり、寝る際に頭を支えてくれるようになっています。

「極楽、極楽!!」
サーモン、サラダ、ワイン、ケーキなどエコノミーとはちょっと違った雰囲気の機内食が出てきます。
汚いTシャツ&Gパン姿でここに座っているのが心苦しい限りです。

「じゃ、これを見ます。」
大して見たい映画があるわけでもないのに、パーソナルビデオシステムを借り、 自分一人で気ままに映画を楽しみます。

「うーん、ナイスなサービス、リッチな気分!」
空の旅はかくあるべき、と強く思いました。
現実は財布との相談で、そうならないものですが…。

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 旅の終わり
1997年9月26〜27日 ★★★

「終わりよければ全て良し、だよな!」
ムースまみれになったり、飛行機に乗り遅れたり、遺跡で転んで擦り傷をつくったり…。
いろいろトラブルの多かった旅でした。
しかし、最後はビジネスクラスでゆ〜ったりの帰国です。
数々のトラブルを一掃して更におつりがくるくらい満足のいくものでした。

「あれ? サラ・コナーじゃない?」
スチュワーデスさんの一人がターミネーター・シリーズのサラ・コナー役の女優さんに思いっきり似ていました。

「『サラ・コナー役の女優さん』と似てますね。」
とスチュワーデスさんに言いたいところですが、その女優の名前をどうしてか思い出せません。
「メグ・ライアンじゃなくて、えーっと、なんて言ったっけ。あの女優の名前…。」
頭の中には『メグ・ライアン』という名前がこびりついてしまい、他の名前を思い出せませんでした。

「うぉぉ、ひっかる! なんて名前だったっけ…。」
結局その女優の名前を思い出せずに12時間半の空の旅は終わりました。

「あぁ、思い出せない…。」
役名は思い出せても、女優の名前は思い出せないなんて…。
ノドまででかかっている名前が出ないのは、なんともスッキリしないものです。
「…なんて名前だっけぇ〜?」
最後の最後にどうでもいいしこりを残したまま、重太のメキシコの旅は終わりました。


※その女優の名前は『リンダ ハミルトン』です。
 さらに、彼女は双児とのこと。
 もしかしたら重太が出会ったその女性はリンダ ハミルトンの双児の妹(姉?)さんだったのかもしれません…。

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 メキシコからの帰国 -目次- 

ダラスにて ………久々のアメリカ体験 1

アメリカでの一夜 ………久々のアメリカ体験 2

日本へ帰れるか? ………恐怖のダブルブッキング

リッチな空の旅 ………おどろきのそのシート

旅の終わり ………くだらないしこりの残る最後

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