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− 366日間世界一周旅行、ひとりごと <その20> −

スペイン

世界一周した際、思った事、感じた事、考えた事です。
重太の自由気まま、勝手ワガママな意見に触れてみて下さい。

ひとりごと<その1>へ
出発(日本)〜タイ

ひとりごと<その2>へ
タイ〜カンボジア

ひとりごと<その3>へ
カンボジア〜中国

ひとりごと<その4>へ
中国

ひとりごと<その5>へ
ネパール〜インド

ひとりごと<その6>へ
インド、パキスタン

ひとりごと<その7>へ
バングラデッシュ〜ミャンマー

ひとりごと<その8>へ
タイ(3)〜U.A.E.

ひとりごと<その9>へ
トルコ〜

ひとりごと<その10>へ
トルコ〜シリア

ひとりごと<その11>へ
シリア

ひとりごと<その12>へ
レバノン〜エジプト

ひとりごと<その13>へ
ギリシャ〜ボスニア

ひとりごと<その14>へ
クロアチア〜チェコ

ひとりごと<その15>へ
ポーランド

ひとりごと<その16>へ
ポーランド〜オーストリア

ひとりごと<その17>へ
オーストリア〜ドイツ

ひとりごと<その18>へ
ドイツ〜スイス

ひとりごと<その19>へ
イタリア(2)〜フランス

ひとりごと<その21>へ
ポルトガル

ひとりごと<その22>へ
ブラジル1

ひとりごと<その23>へ
ブラジル2

ひとりごと<その24>へ
ブラジル3

ひとりごと<その25>へ
ブラジル4

ひとりごと<その26>へ
アルゼンチン1

ひとりごと<その27>へ
アルゼンチン2

ひとりごと<その28>へ
アルゼンチン3〜アメリカ

ひとりごと<その29>へ
〜日本


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 念願のスペイン、入国!
南フランスのカルカッソンヌから列車で北西へ。
ピレネー山脈の西端からフランスを出国。
ほんの数日しか滞在しなかったのに、いろいろ嫌な思いをしたフランスを離れることがものすごくうれしかった。

そして、旅の第35カ国目、スペインに入国を果たした!
まだ何もしていないのに、なんだかワクワクさせてくれる国、スペイン。
自分の好みの国に来たこと、それだけでものすごくうれしかった。

[ スペイン、イルンにて ] 2001年 8月 29日
旅 288日目

この頃の世界一周旅行の日記
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 よみがえる旅の意欲
「…隣町、まだフェスティバルをやっていますか?」
「…どうやって行けばいいんですか?」
小さい頃、2年半住んでいたアルゼンチンで身につけた 『なんちゃってスペイン語』が通じる、通じる!
「ローカル線で行くと安いよ。」
うれしいことに、相手の返答もそれなりにわかる!
現地の言葉がわかるって、それだけで旅が何十倍も楽しくなる。

考えてみれば、世界一周の旅を9ヶ月以上続け、やっと『スペイン語圏』の国に来た。
幼き日の経験が生かせる場にやっとたどりつき、興奮気味。

「ホテルある? ここから近い? いくら?」
「クレジットカード使える?」
「現像代だけで、いくら?」
言葉がまがりなりにも通じるとなると、『人と話そう』という気になる。
あれこれ行動を起こしてみたくなる。

「ムーチャス、グラシアス!(どうも、ありがとう!)」
「いいえ、どういたしましてぇ!」
中途半端なスペイン語を話す東洋人にでも明るい対応をしてくれるのがうれしい。
かえってくるリアクションも明るくラテンのノリ。
相性のいい国、いるだけで楽しい国ってあるんだなぁ、と改めて実感。
フランスで減退した旅の意欲がよみがえってくるのを、体中で感じた。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 29日
旅 288日目

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 懐古の町、サン・セバスティアン
王室の避暑地として有名な海に面した町、サン・セバスティアン。
旧市街の先にある小高い丘、モンテウルグルの頂には、十字架をかかえた大きなキリスト像がある。
どこからでも見えるこういった像があると、町を散策した時、どっちにむかっているか目印になっていい。

石造りの旧市街の町並みは、少しせまい間隔で建物が建てられている。
古く味のある建物と、少しゴミゴミした雰囲気がなんだか懐かしい。
過去にアルゼンチンメキシコ、 ペルーなどスペインの影響のある国々へ行った事があるからだろうか?

旧市街の小さな一角でサッカーをしている少年たちがいた。
建物に囲まれたセメント張りの広場には、ネットのないゴールと数段ある観客席があり、ちょっとしたサッカー場になっていた。

プレーをしているのは、10才〜14才くらいの少年たち。
中には2、3人少女まで混ざってサッカーを楽しんでいる。

ボールをがむしゃらにけるヤツ、ふりまわせれてるだけのヤツ…。
少年サッカーらしく、ほほえましい情景がそこに広がる。

ドリブルのうまいヤツ、すごいシュートをうつヤツ…。
中には抜群にうまい選手もいて、うならせられることも多々あった。
今、シーズンオフでプロサッカーを見ることはできないが、こんなサッカーでもスペインで見ることができてなんだか得した気分だ。

少年サッカーとはいえ、選手それぞれに個性があって見ていて楽しい。
自分の個性を出し、自由奔放にプレーする少年たち。
「自分も昔、こんなサッカーをしてたのかもなぁ…。」
何にも縛られることのないその様子。
忘れていた幼き日々を思い出さしてくれる。

スペインでなんとなく出会った風景に、昔の自分をだぶらせる。
町並みといい、少年たちといい、なんだか懐かしい気持ちにさせてくれる町だ。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 30日
旅 289日目

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 話題の映画鑑賞…
夜、一人ですることもなく、久々映画を見ることにした。
話題作『ファイナル・ファンタジー』でも見るか!

この数週間、この映画のポスターをいろいろな国や町で見かけた。
有名なゲームを原作にした映画なだけあって、ちょっと気にはなっていた。

ものすごいCG(コンピュータグラフィックス)!
おっさんのひげの剃り残しや肌にうかぶ血管まで、見事に描写している!
気持ち悪いくらいリアルな人形が演技をしている様だった!
その映像には驚かされまくった!

 :
 :
「………。」
しかし、ストーリー的な面白さは…。
スペイン語版で見た、ということを差し引いても、画面から物語的魅力は伝わってこなかった…。

なんだかとても肩すかし…。
なんだかとても残念…。
エンドクレジットの際に流れたラルク・アン・シエルの新曲を聴けたので、よし、とするか…。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 30日
旅 289日目

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 バスクから追い出した記念日
旧市街を何気なく散策していると、ものすごい人だかり。
覗いてみると、中世の騎兵隊のような衣装を着た人がいっぱいいる。

ドーン!
突然鳴り響く空砲。
そして始まる鼓笛隊のパレード。
なんだかとっても優美な催しものが始まった。
一体、なんのパレードなのか、ものすごく気になる…。

「…これ、なに?」
近くでビデオカメラをまわすおじさんにたまらず聞いてみる。
すると、『1808年にここバスク地方からナポレオンを追い出した記念日』という様な答えが返ってきた。
『という様な』というのは、自分のなんちゃってスペイン語でどこまで正しい情報をきけたのかあやしいからである。

なんにせよ、フランスを追い出した記念日、ということだ。

 それはめでたい!

自分も一緒になってその記念日を心の底から祝った。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 31日
旅 290日目

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 写真屋での楽しい思い出
『13金事件』で1眼レフのカメラを盗まれた
その後、ポーランドで新調したコンパクトカメラ
物価の安いスペインで初めて現像し、写真の出来具合を確認することにした。

…悪くない。
というより、1眼レフで撮った写真との差は素人目にはわからない出来だ。
誰かに世界一周旅行中に撮ったアルバムを見せて、
『どこまでが1眼レフで撮った写真』で
『どこからがコンパクトカメラで撮った写真』か、当てさせてみたいくらいだ。

ーーーーーー
後日、現像を頼んだ写真屋で今度は焼き増しを頼んだ。
「…ジョ、キエロ、エステ…(これが欲しい…)、」
はじめのうちは、どのコマを焼き増ししてもらうか、スペイン語で頼んでいた。
「…イ、エステ…(それと、これ…)、」
「…コレ…、それから、コレ…。」

「『コレ』ってどういう意味なの?」
ふいに、陽気な店のおねえさんに聞かれてしまった。
いつの間にか日本語で『コレ』と言って注文していたことに気づかされた。

「『コレ』はスペイン語で『エステ』ってことだよ!」
そう教えると、ものすごく喜んで、その言葉を使い始めた。
「コレ? コレ?」
焼き増しするコマをわざわざ日本語で確認する始末。
そんなノリのいい店員さんもスペインだからこそ?なんて思ったりした。
こんな些細な文化交流がとても楽しい。

「記念に一緒に写真をとろう!」
そんなことをスラッといえてしまうのも、スペインだからだろうか?
「もちろん!」
明るく快諾してくれたその店員さんとのツーショット写真は、何気に旅のいい思い出になったりしている。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 31日
旅 290日目

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 旅のルート模索 その5
マラガ、ロンダ、グラナダ、バルセロナ。
3年前、スペインを旅した時、南部や東部を見て回った。
「なるべくなら、行ったことのない所へ行ってみたい。」

そう思い、今度はスペイン北部と西部を目指すことにした。

…とはいえ、具体的にどの町へ行けばいいのやら?
地図を開き、旅のルートを考える。
「…そうだよ!」
スペイン北西部にキリスト教3大聖地、『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』があるではないか!
世界遺産マニアの自分は当面の目的地をここに決めた。

しかし、調べてみるとここサン・セバスティアンからサンティアゴ・デ・コンポステーラまで列車で11時間もかかる。
列車の旅が好きとは言え、1度に11時間の旅はちとつらい…。
どこか途中下車をしようと考えるも、どこで降りればいいのやら…。
また、頭をかかえてしまった…。

というわけで、切符を買う時、駅員さんに相談してみた。
「アストルガが面白いよ。」
「…じゃ、そこまで、切符1枚。」
アストルガがどんな町なのかまったく知らないのに、そこに行くことにあっさり決めてしまった。

こんなんでいいのか?
…この旅?
だんだん自主性が失われていく気がする…。

まぁ、こんな放浪の旅、そうそう出来るもんじゃない。
たぶん、いいんだろう。
こんなので…。

[ スペイン、サン・セバスティアンにて ] 2001年 8月 31日
旅 290日目

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 いきあたりばったりに後悔…
サン・セバスティアンから列車で西へ。
5時間半かけ、たどり着いた町、アストルガ。
昨日、来る事を唐突に決めた未知の町…。
ガイドブックにも出ていないし、何の知識もない…。
泊まる宿があるのかすらわからない。

たどり着いた涼しい町、アストルガ。
「…まずったか?」
小さな駅を出て、少し不安になった…。
駅前に『繁栄振り』がまったく感じられないのだ。
バスロータリーも、カフェも、レストランもホテルも何もない。
町の紹介所(インフォメーション)もなければ、駅前に看板の様な町の地図もない。
何があるのか、どっちにすすめばいいのか、目安が全くないのだ。
観光客が来る町ではないのだろうか?

自分の直感を信じ、駅前からまっすぐのびる坂道を上り始めた。

進んでも進んでも緩やかな坂道の先が見えない…。
まず、今晩の寝床を見つけねばならないのだが、住宅ばかりで宿らしき建物がない…。
道や宿のことを聞こうにも、すれ違う人もいない…。

駅に戻って列車に乗って別の町に行った方がいいか、とも考えた。
しかし、この駅にくる列車の本数はかなり少なかったはず…。
仮に列車があっても、今日、これからどの町に行けばいいのかも、見当がつかない…。

先の見えないゆるい坂道。
肩にくいこむ大きなバックパック。
「…やっぱり、旅はしっかり目的をもって、訪問地を決めなくちゃいけないな…。」
重い足取りで歩きながら、昨日の自分をのろった。

[ スペイン、アストルガにて ] 2001年 9月 1日
旅 291日目

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 いきあたりばったりが楽しい!
インフォメーションも町の地図もない、アストルガ駅から歩くこと15分。
永遠に感じられた坂道を登りきると、『町らしき雰囲気』の一角まで来た。

カテドラル横の広場にやっとツーリストインフォメーションがあり、宿の情報を聞くことができた。
「…ほっ。」
とりあえず、今晩の寝床を確保し一安心…。

人の少ない町をキックボードで散策すると、珍しく面白い形の建物が目に入った。(写真: 右)
教会のようにも見えるが、どうも違うらしい。

中に入ってみると、意外な事実が判明した。
なんと、この建物の設計者はあの『ガウディ』らしい!
「…マジかよ!!」
これには、びっくりした。
そして、ものすごく得した気分になった!

サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、グエル公園、…。
3年前、バルセロナでガウディの建築物を見て、その独自性にとても興味を持った。
そのガウディの建築物がこんな未知の町にあるなんて!

何の知識もなく訪れた町、アストルガ。
そこで偶然出会ったガウディ建築!
旅のいきあたりばったりの楽しさを満喫する出来事だった!

[ スペイン、アストルガにて ] 2001年 9月 1日
旅 291日目

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 突然の変更
翌日、いよいよキリスト教3大聖地の1つ『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』を目指すため、アストルガの駅へ。

 :
 :
 :
予定時間通りこない列車。
日本ではなかなか考えられないこんな事態。
世界を旅していればこんなことはよくあることだ。
しかし、一体何がどうなっているのか、列車はいつ来るのか、知りたくなる。

しばらくして、駅構内にアナウンスが流れた。
しかし、延々と語られるスペイン語の内容は全くわからなかった…。

「…サンティアゴに行きたんですけど…。」
「サンティアゴ行きの列車は隣のホームに変わったみたいよ。」
近くの女性に話しかけると、こちらの質問にシンプルに答えてくれた。

列車の来るホームの突然の変更。
世界を旅していればこんなことはよくあることだ。
しかし、その情報が確かなのか、常に不安はつきまとう。

30分も遅れて列車がアストルガ駅にやってきた。
「…これ、サンティアゴ行き?」
「そうだよ。」
まわりの人に確認をとり、列車に無事乗り込んだ。

本当にきちんと目的地までつくのか、などと考えてしまう。
つまらないトラブルをふせぐため、列車やバスに乗り込む前に目的地へ行くのか、確認をとる習慣をつけていた。

予定通りに列車やバスがきても、自分が降りる場所を間違えないだろうか、といった不測の事態はいくらでも考えられる。
それが旅のスリルでもあり、面白みでもあるのだが、フランスで続いたトラブルに今はそれを楽しむ余裕はなかった。

「…ふぅ…。」
シートに腰をおちつかせ、とりあえず、一安心する。
あとはこのまま5時間くらい列車に乗っていれば目的地に着くはずなのだが…。

[ スペイン、アストルガにて ] 2001年 9月 2日
旅 292日目

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 『うしろを指差すジェスチャー』
しばらくすると、車掌が検札にまわってきた。
「サンティアゴ?」
チケットを見せると、車掌は何か言い、『うしろを指差すジェスチャー』をした。

「…ええぇ? どういうこと?」
サンティアゴがもう過ぎてしまったということ?
…いやいや、そんなはずはない。
サンティアゴはそんなすぐに着く距離にはないはずだ。
…たぶん…。

…過ぎてしまった前の駅に戻れということなのか?
前の駅で乗り換えなくてはならなかったのか?
…よくわからないが、なんにせよ、何かを間違えたらしい…。

…どうしたらいいんだ?
この列車は見知らぬ場所へ行ってしまうのか?
サンティアゴからい離れた場所へ行ってしまうのか?
一瞬にしてあれこれ悪いことを考えてしまう。

「…だから、うしろの車両に移動して。」
よくよく話を聞いてみると、この車両は途中駅から切り離され、サンティアゴとは違う方向へ行くとのこと。
つまり、サンティアゴ行きは後ろの車両だから移動しろ、と言うのだ。
先ほどの『後ろを指差すジェスチャー』の意味がやっとわかった。

それにしても、本当に思いっきりあせった…。
予定外の事態が続き、その対処に一人あたふたして心の余裕がなくなっていたようだ。
何もミスしていないのだから、もっと自分を信じてドシンと構えておかないと、なんてぼんやり思った。

[ スペイン、列車内にて ] 2001年 9月 2日
旅 292日目

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 アルゼンチンに導かれ
あたりが暗くなってきた夜、8:45。
予定より50分遅れで、なんとか『サンティアゴ・デ・コンポステーラ』に到着した。
いろいろ予定外の事が起きたが、予定通り目的地にはたどり着くことができた。

「…暗い中、初めての町で宿探しするのは、やだなぁ…。」
そう思っていたら、駅にはホテルからの客引きが何人かいた。
町のインフォメーションや直接町中でホテルを探す手間がはぶけて、これは助かる。

まず、おばあさんが近寄ってきた。
値段、駅や大聖堂まで歩いていけるのか、などを確認。
「…うーん、どうしようかなぁ…。」
こちらが迷っていると、おばあさんは宿の名刺を差し出した。
そこには『ペンション・アルヘンティーナ』と書かれていた。
「…アルヘンティーナ…。アルゼンチンか! いいねぇ!」
昔、アルゼンチンに住んでいた自分にとって、これは何かのお導きなのだろう。
そのおばあさんについていってみた。

行ってみると、部屋もきれいで、駅や町中へも歩いていけるいい立地だった。
「…ラッキー!」
アルゼンチンに導かれ、安らげる宿に腰を落ち着かせることが出来た。
いつもなら、もっといい条件の宿があるんじゃないか、と他の宿もみてみたりする。
自分が納得いく所をできる限り探してみたりする。
値段、場所、清潔さ、など、いろんな条件を総合して宿をきめていたが、 宿をきめるきっかけなんて、こんな些細なことでいいのかもしれない、なんて思った。

もうすぐ20年ぶりに訪れる予定のアルゼンチンに思いを馳せ、すぐ眠りについた。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 2日
旅 292日目

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 月はじめの恒例行事
長らく旅を続け、とうとう10回目の新しい月を迎えた。
月はじめの恒例行事といえば『体重測定』。
サンティアゴの薬局で体重計をみつけた。

………67kg。
…先月より1kg増えた。
13金事件により(?)減った体重も、徐々に回復しているということだろうか。

ほか、どこも体に異常はない。
『ま、健康!』ということで、旅を続けるとしよう。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 3日
旅 293日目

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 きてしまった大聖堂
いりくんだサンティアゴの町並みを歩き大聖堂へ。
「…うおおおぉぉ!!」
テレビや雑誌で見たことのある景色が今、眼前にある!

青い空を背景に高くそびえる大聖堂。
なんとも荘厳な世界遺産…。
見ただけで、巡礼者でない自分も感激してしまった。

ミサ中と言うことで、午前中は中に入ることができなかった。
「午後改めて来ることにしよう…。」
しかし、大聖堂の周囲を散策していると、横にある入り口から中に入れてしまった。

中はまさにミサの真っ最中だった。
シスターが歌を歌い、神父さんが信者にパンを与えていた。
ここはキリスト教の3大聖地の一つだが、ミサの様子は他と特に大きな違いはなく思えた。

…しかし、である。
神父さんやシスターでなく、信者側に他とは違う点をみつけた。
バックパッカーのようなラフな服装の人が多いこと。
そして、若い女性が数人、涙を流していたのだ。

彼らはフランスから続く全長約800kmの『サンティアゴへの巡礼道』を歩いて来た巡礼者なのだろう。
何十日もかけ、ここまで歩いてきたら、感激もひとしおのはず。
いろいろ胸に秘めた思いが、胸を熱くするのだろう。
ゴタゴタがあったとは言え、列車でのらりくらりとここまできた日本人旅人とは感激の部類が違って当然に思えた。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 3日
旅 293日目

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 大聖堂、参拝
午後、どうどうと正面から大聖堂に入る。

200体もの彫像がある栄光の門。
このロマネスク様式の最高傑作は12世紀のはじめに20年の歳月をかけ、つくられたそうだ。
巡礼者のみなさんは門の背後、中央の柱の聖ドス・クロケス像にさわっている。
きっと何か良いおまじない効果があるのだろう。
キリスト教徒でもなんでもないが、せっかくだからまねさせてもらった。

祭壇には聖ヤコブ像がまつられていた。
その背後にまわり肩を抱擁するのが、巡礼者のならわしのようで、そのために長い行列が出来ていた。
キリスト教徒でもなんでもないが、せっかくだからまねさせてもらった。


後で知った話だが、この聖ドス・クロケス像に頭を3回ぶつけると、知力と記憶力がよくなるらしい。
実際にさわりはしたものの、3回頭はぶつけなかった…。
…しまった、知力をよくしそこねた…。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 3日
旅 293日目

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 『参拝時の願いごと』を検証する<2>
旅の間、観光でいろいろなお寺や教会をお参りする事が多い。
せっかくだから、どこに行ってもある事を必ずお祈りすることにしていた。
もちろん、ここキリスト教の聖地でも同じお祈りをした。

『旅の安全』 そして、
『家族の健康』 そして、
『世界の平和』

もうすぐ旅も300日が経過する。
あらためて、これらを検証してみる。

『13日の金曜日』事件のおかげで『旅の安全』は果たされなかった。
さらにフランスで日記などしたためたPDA(携帯型情報端末)を盗まれた。
まぁ、怪我や事故、病気にはあっていないが、盗難にあえば安全は果たされてないことになるだろう。
お参りしたってダメなものはダメなんだ…。

3月中旬、祖母の死をメールで知らされた。
寿命だから仕方ない。
兄は趣味のスポーツで怪我をし、入院、そして手術をしたという。
『家族の健康』も果たされていない。
お参りしたってダメなものはダメなんだ…。

のこりの『世界の平和』くらい、せめて果たされてほしい、なんて心底思った。

個人的なこと、身内のことなども果たされなかったから、ムリ?

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 3日
旅 293日目

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 楽しみなネットカフェ<8>
旅をしていてもメールで日本や世界にいる友達とやりとりができる。
それが旅のちょっとした楽しみになっていた。

旅を始めた頃は友達からそれこそたくさんメールがきたものだが、日に日に減り続けるメールの数…。
みんな、仕事が忙しく、こちらの旅の目新しさがなくなったからだろうが、なんだかさびしいものだ…。

「いつでもブラジルに来ていいよ。みんなシゲタが来るのを待ってるよ!」
アメリカ留学時代からのブラジル人の友達、リサから心温まるメールが届いた。
こんな一言がものすごくうれしかった。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 4日
旅 294日目

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 楽しみなネットカフェ<9>
メールの返答をおえ、空いた時間にネットサーフィンをする。
見るサイトは『電波少年』や『CDTV』のランキングのページだ。

『電波少年』は日本にいた時から毎週見ていた番組。
旅を始めた頃は『東大一直線』や『アメリカCDデビュー(華原朋美)』などのコーナーをやっていた。
『アンコールワットへの道』など新しいコーナーも気になり、ネットカフェで時間がある時チェックするようにしていた。

それにしても、世界を旅しながら日本のTV番組をフォローできるなんて!
なんとも、すごい時代だ、と思った。

『CDTV』は日本で今売れている音楽を知りたかったから、これまたチェックしていた。
文字面しかフォローできないし、肝心の曲を聴けるわけでもない。
しかし、知っているミュージシャンの新曲や知らないミュージシャンの登場を知るだけで、自分の『知りたい欲求』は満たされた。
…はずだった。

「…ミスチルの新曲? うわー、ききてー!」
幸か不幸か、大好きなグループ、ミスターチルドレンの新曲の存在を知ってしまった!

久々の新曲『優しい歌』。
どんな曲なんだろう?
聴いてみたい!
歌詞だけでもどこかのサイトでみれないか、探してみるもだめだった…。

…なんとか、ならないものだろうか…。
日本のみんなはこの曲を聴けて、自分はきけない…。
これが、なんとも歯がゆかった。

世界を旅していても、ミスチルの新曲をフォローできないなんて…。
世界中を網羅するインターネットや情報化時代もまだまだだな、なんて思った。


それにしても、中島みゆきの『地上の星』は旅に出る前から100位内にずっとランクインされてる。
なんなのこれ?
…まじですごい、と思った。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 4日
旅 294日目

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 勝ち目のないいくさ
夕食を食べにレストランへ。
TVでは闘牛を放送していた。
サッカーや野球の様に闘牛のTV放映があるなんて!
スペインらしさを感じさせてくれる。

突進する猛牛。
剣をさすマタドール。
動けなくなる牛…。
大歓声…。

闘牛の細かいルールは知らないが、マタドールがいかにかっこよく牛を倒すのかをみて、スペインの人は喜ぶのだろう。
うん、確かにそれは興奮する。
面白い。
人間様の娯楽になりうるものだ。

…しかし…。
ふと思った。
「このいくさ、牛に勝ち目は全然ないじゃないか!」
仮に1人目のマタドールを倒しても、他にまだいっぱいマタドールが控えている。
どんなに暴れようとも、何人マタドールを倒そうとも、後から後からマタドールが出てくる。
そして、最終的に牛は殺されれる運命だ。

牛の立場にたって考えると、どうあがいても自分の運命を切り開けないことになる。
絶対負けるいくさと決まっているのに、それを知らない牛は自分を殺そうとするマタドールを倒すため闘牛場で戦う…。
人間の娯楽のため…。
…それってはかない…。

自分は牛肉も食べるし、動物愛護団体でもなければ、牛の弁護人でも、牛の代弁者でもない。
しかし、『闘牛』って牛にとっては、一体何のためなんだろう?、なんて思った。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 4日
旅 294日目

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 日本に思いを…
スペインで見たいものを見ることが出来た。
行きたい場所へいけた。
次に目指すは真南のポルトガル。
ヨーロッパの旅もいよいよクライマックスだ。

ここ、サンティアゴからの列車は午前6:30発と午前10:40発の2本。
6:30発は早く目的地へつけるが、早起きがつらそう。
10:40発は寝坊できるが、目的地につくのがちょっとおそくなりそう…。
なんて考えると、どっちにのろうか、すごく迷ってしまった。
そして、寝付けなくなってしまった。
ベッドの中であれこれ思う。
「日本に帰ったらあれして、これして…。」
誰とあって、何を話して…など考える様になってきた。

そして、いつの間にか旅も丸42週が終わっていたことに気づいた。
残り、あと10週間…。
…長いようで短い…。
長く続けてきたこの旅も、なんだかもう『すぐ』終わりのように感じられた。

[ スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラにて ] 2001年 9月 4日
旅 294日目

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ひとりごと<その1>へ
出発(日本)〜タイ

ひとりごと<その2>へ
タイ〜カンボジア

ひとりごと<その3>へ
カンボジア〜中国

ひとりごと<その4>へ
中国

ひとりごと<その5>へ
ネパール〜インド

ひとりごと<その6>へ
インド、パキスタン

ひとりごと<その7>へ
バングラデッシュ〜ミャンマー

ひとりごと<その8>へ
タイ(3)〜U.A.E.

ひとりごと<その9>へ
トルコ〜

ひとりごと<その10>へ
トルコ〜シリア

ひとりごと<その11>へ
シリア

ひとりごと<その12>へ
レバノン〜エジプト

ひとりごと<その13>へ
ギリシャ〜ボスニア

ひとりごと<その14>へ
クロアチア〜チェコ

ひとりごと<その15>へ
ポーランド

ひとりごと<その16>へ
ポーランド〜オーストリア

ひとりごと<その17>へ
オーストリア〜ドイツ

ひとりごと<その18>へ
ドイツ〜スイス

ひとりごと<その19>へ
イタリア(2)〜フランス

ひとりごと<その21>へ
ポルトガル

ひとりごと<その22>へ
ブラジル1

ひとりごと<その23>へ
ブラジル2

ひとりごと<その24>へ
ブラジル3

ひとりごと<その25>へ
ブラジル4

ひとりごと<その26>へ
アルゼンチン1

ひとりごと<その27>へ
アルゼンチン2

ひとりごと<その28>へ
アルゼンチン3〜アメリカ

ひとりごと<その29>へ
〜日本



 世界一周旅行、ひとりごと その20 ー目次ー  
念願のスペイン、入国! (2003/ 9/ 09 更新) ………旅の第35カ国目!(2001/ 8/ 29、イルン)

よみがえる旅の意欲 (2003/ 9/ 09 更新) ………通じると楽しい地元の言葉(2001/ 8/ 29、サン・セバスティアン)

懐古の町、サン・セバスティアン (2003/ 9/ 09 更新) ………懐かしさあふれる町(2001/ 8/ 30、サン・セバスティアン)

話題の映画鑑賞… (2003/ 9/ 09 更新) ………ラルクの新曲を聴きに…(2001/ 8/ 30、サン・セバスティアン)

バスクから追い出した記念日 (2003/ 9/ 09 更新) ………突然であった意外なイベント(2001/ 8/ 31、サン・セバスティアン)

写真屋での楽しい思い出 (2003/ 9/ 09 更新) ………陽気なスペインねえさん(2001/ 8/ 31、サン・セバスティアン)

旅のルート模索 その5 (2003/ 9/ 16 更新) ………だんだん自主性がなくなってきた旅(2001/ 8/ 31、サン・セバスティアン)

いきあたりばったりに後悔… (2003/ 9/ 16 更新) ………宿がない?(2001/ 9/ 01、アストルガ)

いきあたりばったりが楽しい! (2003/ 9/ 16 更新) ………意外な出会いに感激(2001/ 9/ 01、アストルガ)

突然の変更 (2003/ 9/ 16 更新) ………来ない列車、変わるホーム(2001/ 9/ 02、アストルガ)

『うしろを指差すジェスチャー』 (2003/ 9/ 16 更新) ………ものすごくあせる一瞬(2001/ 9/ 02、列車内)

アルゼンチンに導かれ (2003/ 9/ 16 更新) ………宿を決める決め手に(2001/ 9/ 02、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

月はじめの恒例行事 (2003/ 9/ 23 更新) ………体重測定、健康チェック(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

きてしまった大聖堂 (2003/ 9/ 23 更新) ………世界遺産の町へ(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

大聖堂、参拝 (2003/ 9/ 23 更新) ………まわりの人をまねてみる(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

参拝時の願いごとを検証する<2> (2003/ 9/ 23 更新) ………お祈りはかなうもの?(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

楽しみなネットカフェ<8> (2003/ 9/ 23 更新) ………減り続けるメール…(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

楽しみなネットカフェ<9> (2003/ 9/ 23 更新) ………世界を旅するネットサーファー(2001/ 9/ 03、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

勝ち目のないいくさ (2003/ 9/ 23 更新) ………闘牛を見て、感じたこと(2001/ 9/ 04、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

日本に思いを… (2003/ 9/ 23 更新) ………旅の終わりを少し意識する(2001/ 9/ 04、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

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